看護師が専門スキルを高めるための資格としてケアマネージャーがある。看護師として、5年以上の実務経験を積むことで、受験資格を得ることができる。ケアマネージャーは、介護保険の利用者やその家族の相談に応じ、ニーズに合わせたケアプランの作成を行うことがメインの仕事だ。さらに、行政や病院などの関係機関と連携し、総合的に利用者を地域の中で支援を行う。看護師の仕事は、病院の中で完結することがほとんどだ。ケアマネージャーは、入院中から関わって、退院後の地域生活を支えていく仕事である。看護師として、退院後の患者の生活も専門的に支援していきたいと考えている人には、向いている資格といえるだろう。

ケアマネージャーは福祉関係の仕事というイメージがあるが、福祉はもちろんのこと、医療の知識も求められる資格である。ケアマネージャーの資質として重要な専門スキルには、コーディネート力があげられる。医療と福祉はもちろん、行政や地域住民をつなげていくことが大切な仕事である。利用者の中には、終末期患者や在宅看護が必要な患者もいる。医療的なケアを必要とする利用者のケアプランを作成するためには、病院での看護経験が役に立つだろう。また、看護師として新人指導などを行っていた人にとってもキャリアアップとなる。ケアマネージャーは、一人の利用者の支援において、マネジメントをする中心であり、新人指導の経験が生きてくる仕事だからである。